一戸建てリフォームと断熱

住む人に合わせた住宅が欲しい場合は注文住宅で新築するのが良い選択ですが、注文住宅の新築には高額な費用が必要ですから、リフォームで快適性を高めるのも経済的な方法といえます。

一戸建て住宅をリフォームする場合、設備機器や内装を新しいものに交換する方法と、間取りから変更し機能性や快適性を高める方法があります。間取りの変更を伴わない場合は工事費が安く済みますが、古い住宅の場合は現代の機能性を求めることが難しくなります。間取りを変更を伴うものには、フルリフォームやリノベーションがありますが、構造体には手を加えず全てを作り変えるのが特徴です。通常のリフォームよりも高額な工事費用が必要ですが、それでも注文住宅を新築するよりも安く済ませることが可能です。

フルリフォームとリノベーションの違いは分かりにくいですが、必ずしも全てを作り直す必要がなく、部分的な改修で済ませられるのがリノベーションとなります。古い住宅では空調性能に問題がある難がある場合がありますが、その場合には断熱性能を高めることで対応できます。断熱工法には内断熱と外断熱がありますが、外断熱は建物の外側に断熱材を張り巡らすため、内断熱よりも性能が高いメリットがあります。一見して外断熱を選択したほうが良いと感じますが、外断熱は高気密になりやすいため計画換気の導入が必要になってきます。内断熱工法よりも工事費用が割高になるデメリットがあり、地域によって工法を選択することも大切です。暖かい地域の場合には、外断熱では過剰な断熱性能となってしまう場合がありますが、寒い地域では断熱性能の高さで快適な環境を作ることが可能です。地域によって必要な断熱性能が変わりますので、その点を考慮して計画することが大切です。断熱工法の選択は費用に大きく影響してきますので、業者と相談のうえで決めることが大切です。

フルリフォームやリノベーションでは新築に近い快適性や機能性を求めることが可能ですが、基本となる構造体には手を加えずに計画するのが一般的です。古い建物の場合には、構造体の問題から計画できないケースも出てきますので、建て替えたほうが良い場合もあります。リフォームで断熱性能を高めることは可能ですが、新築よりも安くできるのがメリットですから、性能の高さだけで決めるのではなく費用の検討が重要となります。リフォームのほうが高くなる場合は、建て替えのほうが快適性が高くなります。